あなたの「本当の星座」は違うかもしれない。ラーシ(12星座)の話
西洋占星術で「自分は獅子座」と思っていた人が、インド占星術では蟹座かもしれない。サイデリアル方式の12ラーシ(星座)と支配星を解説。あなたの「本当の星座」を探る。
4月10日生まれの人は牡羊座。そう思っている人に、ちょっと嫌なことを言う。インド占星術では、あなたは魚座かもしれない。
いや、「かもしれない」じゃなくて、たぶん魚座だ。
24度のズレが星座をひとつ動かす
西洋占星術(トロピカル方式)とインド占星術(サイデリアル方式)では、黄道12星座の起点が約24度ずれている。ひとつの星座は30度。つまり、星座の終盤(約24〜30度あたり)に太陽や月がある人以外は、だいたい星座がひとつ前にずれることになる。
西洋で牡羊座→インドでは魚座。西洋で蟹座→インドでは双子座。こんなことが普通に起きる。
「じゃあ今まで読んでた星占い、全部違ったってこと?」という疑問が当然出てくるだろう。答えはイエスでもありノーでもある。西洋占星術はトロピカル方式の中で体系として成立しているから、あの枠組みの中では「合っている」。ただし、実際の空の星座とは一致していない。夜空を見上げたときに太陽が本当にいた星座はどれか、という問いに答えるのはサイデリアルの方だ。
12のラーシ
インド占星術の12星座をラーシと呼ぶ。名前はサンスクリット語。ひとつずつ見ていく。
メーシャ(Mesha)は牡羊座に対応する。支配星は火星。行動力、開拓精神、直情的。西洋占星術の牡羊座のイメージとかなり重なる部分が多い。ただ、インド占星術では火星の影響をもっとシビアに読む傾向がある。
ヴリシャバ(Vrishabha)は牡牛座。支配星は金星。安定、享楽、物質的な豊かさ。金星が支配するだけあって、美しいものへの感度が高いとされる。
ミトゥナ(Mithuna)は双子座。支配星は水星。知性、コミュニケーション、器用さ。ここは西洋とほぼ同じ解釈。
カルカ(Karka)は蟹座。支配星は月。感情、家庭、母性。インド占星術では月を非常に重視するから、月が支配するカルカは特別な位置づけになる。
シンハ(Simha)は獅子座。支配星は太陽。威厳、リーダーシップ、自己表現。太陽が支配するラーシで、王のような存在感。
カンニャー(Kanya)は乙女座。支配星は水星。分析力、実務、細部へのこだわり。ミトゥナと同じく水星支配だけど、こちらはもっと地に足がついた実用性。
トゥラー(Tula)は天秤座。支配星は金星。調和、美、パートナーシップ。ヴリシャバと同じ金星支配。
ヴリシュチカ(Vrishchika)は蠍座。支配星は火星。西洋占星術では冥王星が支配星とされることが多いけど、インド占星術に冥王星は登場しない。火星の持つ「戦闘的な激しさ」と蠍座の「深く潜る性質」の組み合わせで読む。
ダヌ(Dhanu)は射手座。支配星は木星。哲学、宗教、拡大。木星はインド占星術で最も吉とされる惑星で、ダヌは恵まれたラーシとされやすい。
マカラ(Makara)は山羊座。支配星は土星。忍耐、構造、社会的な達成。土星は厳しい惑星だけど、時間をかけて報いるという意味もある。
クンバ(Kumbha)は水瓶座。支配星は土星。マカラと同じ土星支配だが、こちらはもっと理想主義的で革新的な方向に出る。西洋では天王星が支配星とされるけど、インドでは土星。この違いは解釈にけっこう影響する。
ミーナ(Meena)は魚座。支配星は木星。直感、慈悲、スピリチュアリティ。ダヌと同じ木星支配。
太陽星座より月のラーシ
西洋占星術では「あなたは何座?」と聞かれたら太陽星座を答える。雑誌やWebの星占いも太陽星座ベース。
インド占星術では、月のラーシが同じくらい、あるいはそれ以上に重要視される。月は心、感情、無意識を表す天体で、日常のあなたの気質や反応パターンは月に現れると考える。太陽が「魂の方向性」なら、月は「心の住処」。
だから「あなたのラーシは?」と聞かれたとき、インド占星術の文脈では月星座を指すことも多い。太陽のラーシと月のラーシが違うのは当たり前で、両方を見る。
自分の月がどのラーシにあるかは、正確な出生時刻がわかれば計算できる。ただ、サイデリアル方式への変換やアヤナムシャの補正を自分でやるのはちょっと面倒だ。
自分のラーシを知る方法
手っ取り早いのは、詳しい人に聞くこと。
aikooのインド占星術カテゴリにはヴェーダ占星術を専門とする鑑定士がいる。Mom Shantiは結婚や人生の節目の時期を温かく読み解いてくれるし、Aaradhya Sharmaは恋愛や魂のつながりに特化した鑑定が得意だ。生年月日・出生時刻・出生地を伝えれば、太陽と月のラーシはもちろん、アセンダント(ラグナ)のラーシまで教えてもらえる。
「西洋だとずっと獅子座だと思ってた自分が蟹座だった」みたいな発見は、思ったよりインパクトがある。性格の説明を読んで「あ、こっちの方がしっくりくるかも」と感じる人は少なくない。もちろん、その逆もある。どちらがより正確かは、自分で体験して判断するしかない。